退職願や退職届の退職理由は何を書けばいい?一身上の都合はダメ!?

どうも、自称【退職コーディネーター】で元労務担当のhiroshiです。
このブログでは、退職に特化した情報をお届けしております。

退職する時って「一身上の都合により退職させていただきます」みたいな感じで書く人多くないですか?
私が退職した時は、これが多かったのですが、今は違います。

まあ、半分は会社側にそういう風に書くように仕向けられていたとも言います。
私も若かったので、無知だったんですね。

今回は、退職願や退職届に正しい退職理由を書いてほしいので、記事にしました。

退職願や退職届の退職理由

正しい退職理由の書き方は、場合によって違いがありますので、それぞれ3つの場合で説明します。

一身上の都合と書く場合

完全なる自己都合で退職する場合です。

この場合は記事冒頭で紹介したような文言で理由を書いてください。
会社に落ち度がなく、自身のケガや病気でもなく、家族の育児や介護などもない場合に、会社を辞めるときに使います。

例えば、給与が少ないから、もっと給与の多い会社に転職するという時です。
また、今の仕事が自分にあっていないくて、その会社内では解決できなくて、辞めて転職活動や独立をする場合もそうです。

まあ、基本的には転職や独立起業をするなら、ほぼ「一身上の都合」という退職理由になります。

自己都合以外の理由がある場合

自身のケガや病気、家族の育児や介護という理由がある場合です。

自身のケガや病気

自身のケガや病気の場合は、一旦は休職しているはずです。
それでも復職の見通しが立たない場合や、休職期間が長期にわたってしまい、傷病手当金を受け取れなくなってしまった場合が考えられます。
休職や傷病手当に関してはこちらです。↓

退職理由が体調不良の場合まだ会社を辞めてはいけない理由!
どうも、自称【退職コーディネーター】で元労務担当のhiroshiです。 このブログでは、退職に特化した情報をお届けしております。 持病の悪化や、腰痛、うつ病、その他長期療養を必要とする病気が理由で退職を考えている人は多いのではないでしょうか...

そんなときの退職の場合は、退職理由には「自身のケガや病気の為」と書きます。
さらに、この場合は障がい者や要介護などの認定を受けれる可能性もありますので、役所にも相談しましょう。

育児や介護

問題なのは、家族の育児や介護がある場合です。
自分自身には働く気はあるのに、働けないというもどかしい状態なはずです。

もちろん、会社で育児休業や介護休業を申請して、休業するというのが良いでしょう。
これらの休業を経て退職する場合でも、失業給付は受けられます。
普通に「育児」や「介護」を退職理由に書いていいでしょう。

また、育児の場合、失業給付の給付日額の計算も休業前の給与で計算されるので、休業を経ての退職で失業給付を受ける流れが一番おすすめです。
介護の場合は、介護休業給付を受けてから、介護を理由にすぐに退職した場合に失業給付を受けれるかどうかの情報が見つからなかったので、そうなった時にハローワークで相談してください。

育児休業と介護休業

育休に関して近年は、法整備もされて取りやすくはなっていますが、出産から1年2ヶ月という取得できる期間が限られています。
それを超えて休業することは難しく、育児で退職という理由は、保育園に預けることが出来なかった場合などの想定ができます。

育児休業に関しての詳細は、外部ですがこちらを参照ください。

介護も育児と同様に取りやすくはなっていますが、最大で93日間しか休業できません。
この間に、仕事と両立できる道が見つからなければ、退職せざるを得ないという状況が予想されます。

介護休業に関してはの詳細は、こちらです。

また、育児休業も介護休業も雇用保険から給付金が出ます。
因みに、それぞれの給付金の額は、休業開始時賃金の67%です。
その為、これらの給付金を受けた直後は、退職するときには既にハローワークは退職理由を把握している状態になります。

結論としては、育児を理由に退職を考えているなら、育児休業中の可能性が高いので、そのまま退職理由は「育児」です。

の場合は、まずハローワークで相談して、休業するか、退職するかを判断しましょう。
その上で、退職するなら退職理由は「介護」です。
因みに、介護休業給付金は、休業後に一括給付なので、収入に穴が開く可能性がありそうです。

「一身上の都合」と書いてはいけない場合

 
会社の都合による退職の場合です。

これは労働者が知らないと、会社側に「自己都合退職」に誘導されてしまうケースが多いですので、しっかり法律知識を覚えておきましょう。

会社都合退職になる事案

実は、退職が会社都合になる事案は倒産整理解雇以外にもかなり多く、ブラック企業に勤めている場合は当てはまる可能性も高くなります。
実例はこちら↓の記事を確認しておいてください。↓

退職理由の重要な役割は失業給付と面接対策の2つ!
どうも、自称【退職コーディネーター】で元労務担当のhiroshiです。 このブログでは、退職に特化して情報をお届けしております。 退職理由なんてあまり深く考えてないという人は多いのではないでしょうか。 実際に私も最初に退職するときは若いのも...

例えば、この中で一番ありそうなのは「離職前半年以内に時間外労働が長時間におよぶ月があった(3ヶ月連続45時間以上など)」です。
この場合は、退職理由には「直近3ヶ月の残業が長時間に及んだ為」などと書いても良いでしょう。
もちろん、証拠は念のため残しておいて下さい。

念のため証拠を残しておく理由は、実際にハローワークで申請した時に、会社側が離職票に「自己都合」と記載することがあるためです。
ブラック企業だと、たぶんやります。
残業過多の場合は勤怠表のコピーなどの証拠があれば、ハローワークでの判断がしやすいというのもあります。
実際には、ハローワークが会社に問い合わせるらしいのですが、やったことが無いので詳細はハローワークで確認してください。

自己都合と会社都合では、失業給付の受給開始時期が約2ヶ月も違うので、失業給付を受ける場合はなるべく会社都合になるように退職理由を探しましょう。

退職届に退職理由を記入する理由

ここまで、読み進めたのなら既に分かっていると思いますが、退職時に会社が発行する離職票などには、退職理由を記入する欄があるからです。
労働者が離職票の発行を希望しない場合でも、雇用保険の手続きをするので、会社側はハローワークへの退職理由の報告は必要です。

つまり、退職願や退職届で「退職理由」を記入する理由は、雇用保険の手続き上必要だからです。

ハローワークはこの退職理由によって、失業給付の待期期間が2ヶ月あるか無いかをを決めます。

【まとめ】退職願や退職届の退職理由は何を書けばいい?一身上の都合はダメ!?

退職願や退職届の退職理由には、正しい知識の元、正しい理由を記入してください。

転職や起業の場合はほぼ自己都合なので、「一身上の都合」です。
育児や介護などの場合は、「育児や介護」を理由に書きましょう。
「一身上の都合」という理由を書いてはいけない場合は、会社都合退職に該当する場合です。

退職願や退職届は、しっかりと退職理由を整理してから書きましょう。

退職理由
「退職理由」の記事一覧です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました