どうも、自称【退職コーディネーター】で元労務担当のhiroshiです。
このブログでは、退職に特化した情報をお届けしております。
日本の企業は約99.7%が中小企業で、その中にはかなり多くのブラック企業が存在するのは確かです。
そんな中、私たちは普段から「ブラック企業だ」「ホワイト企業だ」と言っていますが、その定義って何か考えたことは無いですよね。
働いていてブラックと思えばそうなんでしょうが、今回は客観的な視点での「ブラック企業」定義というものを考察しました。
ついでに、その比較対象としてホワイト企業の定義も考察します。
それと同時に、ブラック企業の特徴とその見分け方や対策方法を紹介します。
ブラック企業の見分け方・対策方法
明確な方法がありますが、順を追って説明します。
求職段階
法令違反をした企業を確認する方法なら、厚生労働省の東京労働局が「労働基準関係法令違反に係る公表事案」というのを発表しています。
「労働基準関係法令違反」と検索すれば出てきますので、確認してみてください。
この事案に出ている企業は、ブラック企業の可能性が高いので、応募する前に確認してください。
もう、ここに掲載されているという企業は、何らかの内部告発を社員や退職者から受けている可能性が高い企業ですので、社長が変らない限り改善されているとは思えません。
まあ、これだけでは情報不足なので「会社名+口コミor評判」などで検索して、悪口や下記で紹介するような特徴が出てくると、その企業はブラックの可能性が高いです。
求人系の口コミサイトを参考にするのも良いと思います。
また、求人情報誌などに毎回掲載されている企業は、怪しいです。
慢性的な人材不足を抱えている可能性が高く、ブラック企業の可能性が高まります。
詳しくは、下記の「残業過多」で説明しています。
説明会や面接段階
次に、労基法違反の公表事案が無かったり、口コミに悪評が少なかった場合、おそらく説明会や面接に行くと思います。
ワンマン企業の場合は、社長のトップダウンで物事が決まることが多いので、法令違反やパワハラが横行していたりと、かなり荒れた会社が多い傾向にあります。
ワンマン企業の特徴は、会社のことはなんでも社長が決めたがります。
採用活動もその1つです。
普通の企業なら、説明会や初回面接などには社長は出向きません。
説明会や初回面接は採用担当の社員又は出てきても役職者(課長や部長クラス)です。
面接が3回ある会社ならば、最後にやっと社長が出てくるか出てこないかというレベルです。
なぜなら、優良企業の社長は忙しいはずで、採用活動などは信頼のおける社員や役職者に任せているはずです。
ここの段階までで気づけなければ、内定が出て、入社するまでブラックだということに気づくことは出来ないと考えてください。
入社段階
入社してしまって、ブラック企業だということが判明した場合でも焦らずに対処してください。
まず、最初の募集条件と雇用契約で違う部分を探してください。
違う部分があればすぐに転職活動を再開して、退職してください。
その際は、事情をハローワークで話せば、失業給付が早く受給できるはずなので、申請をしましょう。
当然、証拠として募集要件と雇用契約書などはあった方が良いです。
退職に不安があるなら、退職代行を使ってみるのも良いかも知れません。
因みに
なるべくなら、入社する前の段階で気づきたいですね。
エージェントを利用する場合は、ある程度ブラック企業かどうかという所は精査されているはずなので、ブラックは少ないはずです。
エージェントに登録している企業は、ある一定以上の年収を提示するところが多いので、優良企業が多いです。
理由は簡単で、報酬体系が成功報酬型で、年収の何割かという感じなので、募集段階で提示する年収が少ない場合は、広告代理店側のもうけが少なくなります。
つまり、ある程度審査されているはずです。
ブラック企業の特徴
たくさんあるんですが、私の経験から言うと、大きく3つです。
1つは、飲食業界のように「パート・アルバイトなどの短時間労働者や非正規雇用の割合が極端に多い」企業です。
もう1つは「社長のワンマン経営」の企業です。
最後は、残業過多な企業です。
実際に私が経験したブラック企業の特徴を紹介します。
飲食業界などサービス業
ブラック企業が多い業界の1つとして、飲食業界です。
私も、飲食業界で店長代理や本部で給与計算などの労務を担当したので、その特徴を紹介します。
飲食業界で重要になるのはパート・アルバイトの運用方法です。
飲食業界では、このパート・アルバイトはシフトで働く時間を管理しているはずです。
しかし、シフトで決まった時間よりも早い時間に退勤させて、暇な時の人件費を減らすという方法を取っている飲食業界は多いのではないでしょうか。
所謂シフトカットと言われるこの方法は、厳密に言うと労基法違反です。
適法にシフトカットする場合は、
のです。
つまり、法令順守するのであれば「シフトカット≠人件費カット」ということです。
これは飲食店だけではなく、スーパー、カラオケ、コンビニなど、パート・アルバイトの多いありとあらゆるサービス業に多いと考えられます。
その中で、パチンコホールだけはこの辺りの法令は順守する企業が多いです。
理由は、それを理由に営業停止などのペナルティを食らうことも考えられるため、3点方式以外のところは法令順守する傾向にあります。
ワンマン企業
特に、不動産仲介営業に多いような気がしています。
実際に私が3社目に働いていたのが、この業界なんですが、結構競合他社とのつながりがあって、色んな情報が入ってきました。
その情報を整理すると、少し規模の小さい不動産仲介は大体ワンマン企業です。
具体的な店舗数で言うと、30店舗前後でしょうか。
ギリギリ1人で見切れるくらいの店舗数ということです。
ワンマン企業は大抵はブラック企業です。
もちろん、ホワイトに近い企業もごく稀にありますが、少ないと思ってください。
さらに言うと、ワンマン企業の特徴は、社長が年老いて物事の判断が鈍ってくると、それはそのままその企業の業績が悪くなるという傾向が強いです。
50~60代のころまでは、順調に業績を伸ばすことが出来るのですが、70代に入った辺りからは急激に能力が衰えます。
その為、優秀な2代目3代目がいない限りは、いずれ近い将来にその企業は消滅する運命にあると思ってください。
また、昔からこういった中小の不動産仲介企業は残業代を出していないところがほとんどです。
裁量労働制と歩合制を隠れ蓑にした、悪質な残業代カットをしてきています。
三井、東急、三菱、野村、住友などの大手は、最近この残業代カット事案で告発があってからは、給与体系が変って、残業代が出るようになったらしいです。
その代わり、歩合率が下がったり、無くなったりしているようです。
【退職代行ガーディアン】
残業過多
残業が多いということは、1人当たりに割り振られる仕事量が多いということで、慢性的な人材不足という懸念があります。
こういう企業は、常に求人掲載をしていたり、固定残業手当が60時間分ついていたりする企業は怪しいですね。
また、人材不足とは別の理由で残業過多の場合もあります。
それは、上記のワンマン企業編でも少し紹介しましたが、裁量労働制を悪用した残業代カットを行っている企業です。
労働裁量制でも、1日8時間、週40時間を超える労働に対しては残業代を支払う必要があります。
それを無限に働かせることが出来るような洗脳を社員に施し、歩合給与を餌に働かせようとします。
残業の多い少ないというのは、求人情報で見つけることは難しいのですが、固定残業手当という項目が設定されていると怪しいと思ってください。
この固定残業手当分が20時間~30時間くらいだったら、そこまで深刻ではないと思います。
しかし、40時間を超えてくると怪しさが増してきます。
60時間の場合は確信犯の可能性が高いですので、気を付けましょう。
因みに、固定残業手当60時間分が給与についてくると、これを超える残業をした場合は今年(2023年)の4月からは50%割り増しの残業代を支給することになります。
ブラック企業の定義
確実に言えることは、法令違反をしていて、特に労働者に対して賃金面での違反がある場合は完全にブラック企業と認定していいでしょう。
まず、法令に関して言うと、民法や労働基準法など、会社を運営しようとすれば様々な法令の制約を受けることになります。
もちろん、それらは守られるべき法令なんですが、法令も万能ではありません。
その法令の穴を利用して、労働者を酷使する企業も、ブラックに近いです。
また、法令違反をしていても、労働者側が知らなければ対応ができませんので、その無知を利用した悪質な企業もあります。
こんな企業は完全なブラック、漆黒です。
普通に考えれば、法令が無ければ労働者は経営者よりも立場が弱く、奴隷のような扱いになってしまう恐れがあります。
それを防ぐために法令があるわけなので、法令違反をしている企業はブラック企業と言って間違いないです。
つまり、基本的にはブラック企業の定義として、法令違反をしていることです。
ホワイト企業の定義
ブラック企業の反対なので、法令順守していることは最低条件で、さらに労働者に対しての給与面や福利厚生が充実していることがホワイト企業に求められる条件です。
また、事業自体もホワイト営業である必要があります。
給与面や福利厚生をもっと詳しく言うと、年収は平均年収よりも高いとか、残業が少ないとか、交通費がしっかり出る、年間休日が多い、などなど、挙げればきりがないです。
とにかく、条件が良いコトです。
いくら給与面や福利厚生が良くても、法令順守が難しいという企業もあります。
法令順守というのは、どんな些細な事でも法令を守るということなのですが、これが結構難しい業界があるんです。
そして、なんといってもその企業が行っている事業が成果を多く出していることや、公共性が高い事もホワイト企業には求められます。
例えば、NTTやJRなどの会社は公共性も高く、準公務員という位置づけでもあります。
こういった企業は働く上での条件が良ければ、ホワイト企業となり得ます。
事業に関しては、私が最初に正社員になった企業の例ですが、パチンコホール企業のような風適法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)にかかる企業です。
私が勤めていたのは、大手パチンコホール企業でしたが、この業界そのものがグレーゾーンに位置するんです。
日本はまだ、カジノの合法化がされていないというのは知っている人が多いと思います。
しかし、パチンコホールでは実質的に貸した玉やメダルを換金できるんです。
つまり、パチンコは公営ギャンブル(競馬や競艇など)のように、実質的には換金できるわけです。
これを専門用語で言うと3点方式と言って、この3点方式がグレーなんです。
3点方式はパチンコホール企業が直接、貸玉や貸メダルを現金に換金するわけでは無く、特殊景品に一旦交換して、それをパチンコ屋の近くで決まった値段で買い取ってくれるお店があるというシステムです。
これをしていいよという許可を出しているのは警察です。
風適法の許可営業の企業は、警察のさじ加減1つで、営業停止や免許取り消しなどの処分が出せるため、法令順守が鉄則です。
こういう企業は、働く条件だけなら、ホワイトに近いですが完全なホワイトではなく、オフホワイト企業と言ったところです。
こんな感じ↓
逆に、大企業の超大手であっても、残業過多で、過労4や自冊者が出ていたりする企業は、ブラック企業でしょう。
例えば、少し前に話題になった広告代理店大手の電通とかですかね。
またひと昔前は、公務員が平気でこれをやっていましたよね。
わかりやすい例は、学校教師や官僚などですかね。
公務員は、労働条件だけ見ればホワイトですが、残業過多だったり、上司が政治家の忖度をして理不尽な業務命令があったり(森友学園問題)・・・ですね。
働き方改革で、公務員の働き方も変わったのでしょうか。
つまり、ホワイト企業の定義は難しく、本当のホワイト企業になろうとするならば、ものすごい企業努力が必要になるということです。
日本でホワイト企業と言えるのは、例えばトヨタ自動車とかは多分そうだと思います。
他にもいっぱいあると思いますが・・・・・・。
【まとめ】今すぐ退職するべきブラック企業の特徴と見分け方!そもそも定義は?
ブラック企業の定義は、法令違反をしているかどうかです。
特徴は
「ワンマン企業」
「残業過多」
などです。
その見分け方は、まず「労働基準関係法令違反」があるかどうかを調べることです。
また、「会社名+口コミ・評判」で検索したら悪口がたくさん出てくる企業はブラック企業の特徴です。
求人掲載が多い企業も気を付けましょう。
もしも、ブラック企業に入社してしまった場合の対処方法は、募集条件と雇用契約で食い違う部分を見つけて退職して、転職しましょう。
【退職代行ガーディアン】
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